麻酔科医のキャリアパスについて

麻酔科医のキャリアパスの現状

麻酔科医は、近年手術麻酔に加えてペインクリニック・集中治療・緩和ホスピス・救急医療など幅広い分野のキャリアパスが求められています。非常に専門性の高いスキルが必要とされ、さらには多忙なスケジュールをこなすという責務が与えられる仕事といえるでしょう。

現在、医学部に在籍する学生や研修医の中には、今後の方向性を見いだせない人も少なくないといいます。以前は医局制度などがあり、キャリアの選択にある程度のレールが敷かれていたものでした。しかし現在は、自分の責任において進むべきキャリアを決定するという傾向が強くなっています。

実際にどんな診療をしたいかまだ見えていない学生や研修医が、将来のキャリアをイメージするのはなかなか難しいはずです。

近年、多くの病院で、麻酔科医は重宝されています。社会からのニーズも高く、今後ますます需要が増えるであろう麻酔科医へのキャリアパスの推奨がすすめられています。

医療の根本に立つ麻酔科医

麻酔科医は手術麻酔をはじめとして、非常に幅広いジャンルで必要とされる上、手術の増加でますます忙しい立場になっています。そのため、麻酔に特化した業務に留まってしまいがち。関連した分野に手を広げることはなかなか難しいのが現状です。

日本麻酔科学会では、手術麻酔だけでなくもっと幅広い知識と経験を有した麻酔科医を送出したいと考えており、手術室以外の業務についても積極的に携わることを推奨しています。麻酔科医師は今まで以上に多くの分野から求められる存在になっていくでしょう。

実際に「救急医療や集中医療に関して麻酔科医が詳しい知識をつけている」と、他科の医師から認識されつつあります。

このように幅広い分野から必要とされている麻酔科医には、さまざまな高条件の求人が用意。たくさんの求人の中から、自分にピッタリな案件を見つけるには、キャリアエージェントの力を借りるのがおすすめです。キャリアエージェントは自分にあった求人をピックアップしてくれて、面接の手配なども行なってくれます。キャリアエージェントを利用して、納得のいくキャリアパスを目指しましょう。

近年、多くの病院で麻酔科医は重宝されています。社会からのニーズも高く、今後ますます需要が増えるであろう麻酔科医へのキャリアパスの推奨がすすめられています。

2015年からの麻酔科医専門医制度

「麻酔」は難しい医療行為であるため、非常に強い専門性も求められます。需要が増えてくることもあって、よりよい麻酔技術と麻酔医の育成のために、2015年に「研修医プログラム」が取り入れられるようになりました。

これと「麻酔」の関係のなかでも特筆すべきなのは、2015年以降の医療制度のもとでは、「医師の全員が、麻酔専門医もしくは小児科専門医、あるいは救急科専門医のいずれかに認定されなければならない、とされたという点です。また、その認定は第三者機関に委ねられるようになりました。

麻酔専門医の場合、国家試験に合格した後に臨床研修を2年間、麻酔専門医としての知識を学ぶための4年間を経て、ようやく麻酔科認定医になることができます。ちなみに、これに加えて、「日本麻酔化学学会」の会員であることも求められます。この「生学会員であること」は、認定だけでなく、後で述べる「専門医」「指導医」についても同じことがいえます。

麻酔科認定医に認定された後も、勉強は続きます。新しくなった、「新・麻酔科専門認定試験」でその技術や能力が問われます。これは口頭試験・筆記試験・実技の3つの部門の試験であり、麻酔に対する深い知識を問うものです。この「新・麻酔科専門認定試験」は、麻酔科認定医の次の段階にあるものです。しかし、「麻酔科認定医になった半年後にすぐに試験を受ける」というようなことはできません。

まず、麻酔科認定医と認められてから2年間経たければ受けることができません。さらに、麻酔関連の業務を専門として受け持っていなければなりません。麻酔科認定の病院での1年以上にわたる臨床業務経験なども問われるため、非常にハードルの高いものだといえるでしょう。これらの条件を満たして、初めて「麻酔科専門医」となります。

麻酔科の医師にとっても患者様にとっても、彼らを育てる「先生」が必要です。麻酔科の認定医などはその先生について学び、技術をつけていきます。

専門性が高く、難しく、そしてさらなる需要が増えていくであろう麻酔専門医(麻酔認定医)を教え導く立場の人は、「麻酔科指導医」といいます。

麻酔科学会に所属し、麻酔科専門医になった後に麻酔関係の仕事を4年以上こなし、今後も続けていく意志が明確に存在することというのが、まず最低限の条件です。彼ら自身もまた指導医のもとで1年以上麻酔臨床業務に従事する必要もあります。さらに、臨床や研究の分野において功績をあげたかどうか、指導実績をあげたかどうかも問われます。

専門医や認定医を導く指導医に嫁せられる条件は非常に厳しいものです。臨床の場で働いた年数も条件の一つであるため、指導医になるには卒業後11年程度がかかるといわれています。麻酔医療の道(キャリアアップ)は、非常に長いものだといえるでしょう。

ただ、これらの資格を得ることで転職などが非常にやりやすくなります。専門医の資格や指導医の資格を持っているということになれば、その人はまぎれもなく麻酔のスペシャリストだといえるからです。このようにして定められたキャリアパスを少しずつこなしていくことで知識も経験も増えますし、それが本人の自信にもつながります。キャリアアップのために勉強をしていくその姿勢は、患者様にとっても非常に頼りになることでしょう。

認定から専門医へ、専門医から指導医へというように、麻酔科の医師のキャリアパスはすでに示されています。もちろんそれをクリアしていくことは決して簡単なことではありません。しかし、日々の業務に取り組んでいくようにすれば、光は見えてくるはずです。

麻酔科医に必要なスキル

麻酔科医に求められるスキルは、専門的な知識と技術だけではありません。麻酔科医自体の需要が高いとはいえ、実際の求人では「標榜医以上」という指定も多く、過去の手術経験や実績も重視されます。

さらに、麻酔科医として何が得意なのか、術後の管理や当直・オンコールは可能か、コミュニケーション力は高いか、幅広い医療の知識を持っているか、といった総合的な実力もこれからの麻酔科医には求められます。

麻酔科は一般的に同診療科目での転職が約80%、他科からの転職が約20%いると言われていますが、麻酔科医としての専門知識や技術に加え、総合的な実力が高いほどやはり転職に有利です。

また、「選択肢を増やす」という意味でも、高い専門性と総合的な実力がある麻酔科医の方が有利です。実績を重ねた麻酔科医は、研究職、大規模病院のリーダーや院長にキャリアアップ、地域と密着したクリニックでの診療、ペインクリニックの開業、フリーランスの麻酔科医として独立、など選択肢が豊富です。美容関連の医療機関や、老人施設からのニーズにも応えることができるでしょう。

医療機関や施設の中には、出産後に復帰しやすい制度を導入していたり、育児支援に積極的だったりと、医師のQOLを重視するところもあります。 自分の可能性を広げるためにも、高い専門性と総合的な実力を身につけることが大切なのです。

これから必要とされる麻酔科医と今までの麻酔科医

今までの麻酔科医とこれからの麻酔科医は180度評価が違います。

以前の麻酔科医といえば、外科医のスタッフの1人、手術の裏方のようなイメージが強くありました。また、麻酔科医自体が少なく仕事が激務だったため「孤独で過酷」という認識もありました。こうしたイメージによって、世間的にも医療現場でも麻酔科医は目立たない存在だったのです。

ところが、現在の麻酔科医の評価はガラリと変わっています。麻酔科学の進歩に加え、麻酔科医が活躍する場面が増えたことや、麻酔科医の専門性や技術が高く評価されるようになったことで、医療現場の核になる人材として重要視されるようになったのです。また、麻酔科医は参加する手術数が他の医師に比べて圧倒的に多く、豊富な経験と実績を積むことができる、というのも評価される理由の1つです。

現在はもちろん、これからはますます医療技術が発展し、高齢化も急激に進むでしょう。こうした影響によって、優秀な麻酔科医はさらに需要が高くなると予想されます。手術中の麻酔、ペインクリニック、集中治療、緩和医療と幅広い領域にまたがって活躍する麻酔科医は、「医療現場のキーパーソン」としてさらに価値の高い人材と認識され、ますます必要とされるでしょう。

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